遺言書

遺言書は「未来のための事前準備」です

相続のご相談を受ける中で、いつも強く感じることがあります。
それは、事前準備の有無で、ご家族の負担も心の状態も大きく変わるということです。

以前、「夢を描く」というテーマのワークに取り組む機会がありました。
決められたフォーマットに沿って、自分の将来像や希望を言葉にしていく作業です。
小学生のお子様を対象にした内容でしたが、実際に書いてみると“思っていることを形にする”のは想像以上に大変でした。
一緒に参加したお子様たちも、やはり苦戦していたのを覚えています。

この経験からも、事前準備というのは
「大切だと分かっていても、いざ形にしようとすると手が止まるもの」
だと強く感じました。

相続も同じです。
その場の状況で変わる部分はありますが、
「自分の希望をどう伝えるか」だけは、元気なうちにしか準備できません。
準備をしなければ、そもそも意思を表明する機会すら失われてしまいます。

遺言書は、財産の多い少ないに関係なく、
“家族が困らないようにするための最も確実な事前準備”です。

 

なぜ遺言書が必要なのか

遺言書は「特別な人だけが作るもの」と思われがちですが、実際には一般的なご家庭ほど、遺言書の有無で相続の進み方が大きく変わります。

● 遺言書がある場合

  • 相続人同士の話し合いがスムーズ
  • 手続きが早く終わる
  • 不動産の名義変更も迷いなく進む
  • 家族の心理的負担が軽くなる
  • “争い”を未然に防げる

遺言書があれば、意思が伝わります。そして形式を満たしていれば、手続きがスムーズに進みます。たとえば、銀行での口座解約や不動産の名義変更も遺言書があるかないかで完了までにかかる時間に差が出ます。遺言書を遺す方にも相続させたい方へもメリットがある方法です。

 

● 遺言書がない場合

  • 相続人全員の合意が必要
  • 話し合いが長期化しやすい
  • 感情的な対立が起きやすい
  • 手続きが複雑化する
  • 家族が疲弊する

特に、

  • 一度も結婚をされていない方
  • 既婚・未婚問わず、お子様がいない方
  • 再婚をしていて、元配偶者との間にお子様がいる方
  • 相続人になりそうな人に中に自分の財産を相続してほしくない人がいる方
  • 相続人が多い、又は相続人の中に外国人や外国に住んでいる人がいる方
  • ご自身の財産の中に不動産や分割不可能な権利など、分割しずらいものが多い方
    では、遺言書の有無が大きな差を生みます。

→ 遺言書をお勧めしたい方についての詳しい説明はこちら

→ おひとり様のための遺言書と死後の安心設計についてはこちら

 

遺言書の種類と特徴

遺言書にはいくつか種類がありますが、一般的によく活用されているのは次の3つです。

● 自筆証書遺言

  • 自分で書ける
  • 費用がかからない
  • ただし形式不備が多く、無効になるリスクも
  • 紛失・改ざんの可能性もある

● 自筆証書遺言+法務局の保管制度

  • 自筆証書遺言を法務局で保管
  • 形式チェックがあるため安心度が上がる
  • 紛失・改ざんの心配がない
  • 公正証書より費用は抑えられる

● 公正証書遺言

  • 公証役場で作成
  • 法的に最も安全
  • 紛失の心配がない
  • 証人が必要
  • 手続きが確実で、家族の負担が少ない

→ 遺言書の詳しい種類と選び方のコツについてはこちら

 

遺言書作成の流れ(全体像のイメージ)

遺言書は「書くだけ」ではありません。実際には、次のようなステップを踏んでいきます。

  1. 現状の法定相続人の把握
    戸籍謄本を取り寄せ、法定相続人が誰になるのか確認します。
  2. 相続予定財産の把握
    不動産、預貯金、保険、株式などを整理します。
  3. 希望の整理
    誰に何をどのように渡したいかを考えます。
  4. 遺言書の種類の選択
    自筆証書遺言を自宅保存か、法務局の保管制度を活用するのか、公正証書遺言にするのか、を検討します。
  5. 文案作成
    法的に有効な形で文章を整えます。
  6. 公証役場での手続き(公正証書の場合)
    必要書類を揃え、証人を手配し、予約を取り、当日作成します。
  7. 保管・見直し
    状況が変わったら見直しが必要です。

同時に最近では目に見えにくいものの相続も相続人にとって大変なことになるかもしれません。気になる方は合わせてどうぞ→デジタル時代の相続 ― サブスクとNFTも見逃せない

自力での準備が難しい理由

遺言書の準備は、思った以上に負担が大きくなることがあります。

  • 財産の整理が大変
  • 家族関係の把握が複雑(誰が法定相続人になるのか、など)
  • リスクを考えると不安が増える
  • どの種類を選べばいいか分からない
  • 文面をどう書けばいいか迷う
  • 手続きの段取りが分からない

頭の中に構想があっても、
「どうまとめればいいのか分からない」
という方はとても多いです。

最近は生成AIが一般的になってきたのでうまくお付き合いしている方はそれを活用するのもありかもしれませんが、限界やデメリットはもちろんあります、解説はこちら

 

当事務所では、準備の段階から伴走します

当事務所では、次のようなサポートを行っています。

  • 現状整理から一緒に進める
  • 法定相続人が複雑になる可能性がある方にはその旨お伝え
  • リスクの洗い出しと回避策の提示
  • 文案作成のサポート
  • 公証役場の手続きも案内
  • 西三河地域の金融機関などの手続き情報
  • 家族関係の整理も丁寧にサポート

特に西三河地域では、

  • 公証役場の予約状況
  • 不動産の評価の傾向
  • 地元ならではの相続の相談内容
    など、地域特有の事情があります。

地域密着で実務を行ってきた経験から、
「この地域で遺言書を作るなら、どこに気を付けるべきか」
を踏まえたサポートが可能です。

→ 当事務所で公証役場の手続きをサポートする場合の流れはこちら

→当事務所で自筆証書遺言遺言保管制度の利用をサポートする場合の流れはこちら

 

まとめ:未来のための準備を、無理なく進めるために

遺言書は、「家族・相続人が困らないようにするための最も確実な事前準備」です。
そして、準備は一人で抱え込む必要はありません。
専門家と一緒に整理しながら進めることで、不安が減り、迷いがなくなり、確実に形にできます。
このページでは、遺言書に関する情報を体系的にまとめ、「遺言書がわかる」構成に努めました。
未来のための準備を、無理なく進めていきましょう。
ご相談はこちらまで。ご希望の方には初回限定の無料相談も実施中です。